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秋が終わった

世の中が春になった頃、やっと私の秋が終わった。

09秋鉄観音。
心を鬼にして闘い続けた秋だった。
製茶ぶろぐはまだ途中で止まったままだが、 あのあと激しい展開となる。

毎日朝から晩まで恐ろしいほど大声で腹の底から怒鳴り続けた。
あまりにもきつい言葉と態度が出せる自分への嫌悪感とストレスで
途中で何度もどうにかなってしまいそうだった。
怒鳴るのが本当につらくて涙を流しながらそれでも怒鳴り続けた。
しかしそれでも足りず「ぷち家出」「3日間ハンスト」。。。etc

どうしても乗り越えたいことがあった。
とてつもなく巨大なそれを越えないと実現できない未来があった。
その信念のために心を鬼にして最後まで闘い続けた秋だった。

最後の茶葉の製茶を終えた瞬間、胃痛が始まった。
もう怒鳴る必要も厳しい態度もとる必要もきつい言葉を言う必要もなくなって、
その極度のストレスから開放され安堵したせいだろうか。
それとも製茶中継続していた極度の緊張状態から開放され気が抜けたせいだろうか。
丸2日、激しい胃痛で動けなかった。


そんな09秋に生まれた茶葉たち。
日に日に要求は高まるから中に入っている時は分からなかった。
常に最高の状態を求め少しの見逃しも許さない極度の緊張状態が寝ているときも継続する。
ダメだしダメだしダメだし。。。もっともっともっと。。。
どうしても自分が作ったものには厳しくなっていってしまう。
だから作っているおとんと私には分からなかった。

製茶が全て終わって山の下から他の作り手の伝統茶の成功サンプルが届いた。
自分たちの今秋の茶葉の中で一番評価が下にきた茶葉と、評比した。
初めて現実を知った。
他と比べる必要などないが、比べて初めて現実を知った。

まるで憑き物が落ちたかのようにふたりぽかんとしてしまった。
一体自分たちはどこまで昇ろうとしているのだろう。
もうなにも言うことはなかった。
09秋天。。。大満意。


その《心の隊員セット》を全ての《心の隊員》に無事に届けることができて、
やっと自分も心置きなくみんなと一緒に味わうことができて、
品茶会も2週末連続で3回開催することができて、
目の前の茶葉をただ感じることができる全ブラインドが2日間組では実現できて、
(※答え合わせ(?)したい人は全種の感想を添えたメールでその旨お知らせください!)
そうやって茶友たちの反応を直に感じることができて、
そこまで来たときやっと感じた想いが声にも出ていた。
「あぁ。。。好い秋だったぁ。。。」

品茶会後はすぐに、品茶会が終わるまで待ってくれていた茶友たちの、
心の追加分や単品希望分の茶葉作業にかかり、それらも届けることができた。

「もう誰も待たせていない。」
そう気付いた瞬間、わたしの09秋天が終わった。


すると突然、わたしに春一番が吹いた。

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