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yin花準備!!

工場内、第一室。

養花中の花達の奥で、今夜yin花される茶葉の準備も完了。
愛莉花茶?

こっちこっち~♪
 ちょもりん。。。
周りに比べるととっても小さいいくつかの茶葉の山が見えるでしょ?
それが愛莉花茶たち+α♪

少しでも好い加工にするために、オーナーが個人でスタート時に量を足してくれていた。
オーナー個人だって、現在の市場で需要のないこんな高価な茶葉がそんなにたくさん
必要なわけじゃない。特別なコネクションのための贈答用に準備しておくくらいの量で十分。
そこで、有名な茶葉企業のオーナーや極品茶にならいくらでも金を出すという知り合いや、
ご近所の工場オーナーにもそういう知り合いがいないか声をかけながら、
4yinまで進めてきてくれていた。
なるべく量を増やして愛莉花茶が好い加工になるよう協力してくれていた。
『しかたないじゃないかぁ~。愛子、飲みたいんだろ~?』
と、舌をべろ~って垂らしながら笑って言うオーナー。本当に感謝。

愛莉花茶の特別な加工法での4yinだ。
通常の茉莉花茶を作るのとは違う特別な加工の上に、今夏は酷暑の気候に恵まれ
7月の上旬から花の品質が非常に高かったこともあり、すでに香気は通常の6yin以上。

この段階で、オーナーは参加してくれた人たちに連絡を取った。
4yinの段階で、香気が好い上に茶[土丕]の好い滋味もしっかりしており、
今なら外観も白毛が比較的多く残っているので美しく見え、通常ならこの4yinで
十分な極品茶、という判断。
本日には大部分が、それぞれ出資してくれると言ってくれた茶葉の外観を残したい
茶葉オーナー元へ届けられ、残るはほとんど愛莉花茶分のちょもり~の茶葉の山。

通常は7~8yinなんかしない。
そこまでの極品は、材料費がかかり非常に高価になるのに、リスクも非常に高くなるから。
yin花の回数が多くなれば、それだけ加工が増えるということだ。
茶葉は何度も花の香気を吸うので変化を繰り返し、表面は加工の数だけどんどん表面が
磨かれるようなもので、元は白毛が多く真っ白に見えた高価な茶[土丕]も、
次第に表面の芽先の崩れが多くなり、外側も少しずつ剥がれていくので、白毛が少なくなる。
多yinするほど外観は変化して、白く見える部分が減っていくのだ。

yin花すれば花の水分が茶葉に移るので、翌日には復火をする。
茶葉が吸収した好い香気が、悪い香気に変化したり、湿度により茶葉が痛み始める前に、
タイミングを見てすばやく火入れをし、好い香気状態をストップさせ、
同時に次のyin花に備えた乾度に調整する。
その加工回数が多ければ多いほど、100%今春の新茶で元は淡い色合いだった
高価な明前の茶[土丕]も、黒味を帯びていき、元の色合いをとどめることができない。
白毛も取れていくので、更に黒く見えてしまう。
しかし、多yinであればこれは正常な現象。

加工の原理を知らない茶葉商人たちには、下手すれば陳茶と思われてしまう。
陳茶は黒い。
しかし、陳茶の黒と、多yinの黒は、質が違う。
淹れればその葉底から分ける人にはわかる。
だが、取引現場はじっくり淹れて飲んで、なんてことはしない。
それに、茉莉花茶はオーダーでもしない限り、100%新茶なんてないと思ったほうが好い。
茉莉花茶が取引されるときは、その乾燥した状態の茶葉の外観(見た目)と
面香(表面の香り)で判断されて取引される。
内質ではなく、外質優先されるのが一般的。
自分で多yin加工したことがなければ、陳茶の黒と多yinの黒の見分けがつかないのも
自然だろう。

一般の消費者にはなおさらだ。
高級な茉莉花茶を探す人の多くが、外観がきれいな多yinを求めるが、
本当に多yinしていれば元の茶[土丕]のような白毛が残っているはずがない。
が、これも加工したことなければ、多yinによる黒なのか、元の茶[土丕]の等級が
低いためによる黒なのか、陳茶の黒なのか、見分ける事はできないのはもっともなことだろう。
だから、商人だって外観美しく表面の香り(中は正直どうでもいい)の強い花茶を
仕入れるのは当然だ。
もし仮に私が中国の茶葉商人だったとしても、売りにくい高価な茶葉を仕入れはしない。

多yinになれば、湯色も変わる。
花量少ない3~4yinなら、頭春(明前)茶の透明度の高い淡い清緑の湯色が保てるが、
花量の多い6yin以上の多yinに入れば、必ず湯色は黄色味を帯びてくる。

この湯色も、一般的には陳茶と間違われやすい。
しかし、陳茶の黄色と、多yin影響による黄色とは、違う。
飲めばはっきり違いがわかることなのだが、、、まあ言ってもしかたない。
やったことがない人にわからないのも、また自然なことだろう。

この愛莉花茶の4yin位の茶葉になると、販売用にしたり自分用に消費したりする人は
まずいない。そんなレベルをとっくに超えている。
便乗してくれた人のほとんどがこの茶葉を特別な贈答用に使う目的で出資したわけで、
外観優先して4yinで引き取るのももっともなこと。
すぐに贈り物に使うなら香気も十分、どんな人にでもわかる特別級の香気が爆発している。
オーナーや彼らがもっとも恐れるのは、贈答した相手やその人の周りから
『これは陳茶だ・・・。陳茶をこの俺さまに・・・。』
ってな勘違いが起こることが大いにありえるので、そうなったら冗談ではなく
中国では一生の一大事・・・一族存続の危機に繋がることもある。

お茶好きの中国人だからって、中国茶がわかるわけではありません。
お茶好きの日本人だからって、茶道ができるわけじゃないのと同じ。

そんなわけで、今夜から量が少なくなるが、ここまで安定した加工で進められている。
本当にありがたいことだ。名前はいえないけれど、便乗してくれた数人に感謝。
次回もよろしくね。。。(笑笑)

多少残った+α分も途中までは同時進行する。
しかし、きっと最後はほとんど愛莉花茶だけになるだろう。
 この山は『種子』
と呼ばれてきた種類。
「花茶の種だー♪」と言ったら笑われた。
愛莉花茶になった時の名前は、あとで考えよう。
ちりとりみたいなのに入っている分は、最後に蓋面する分。

今夜のyin花する各茶葉たち、準備おっけーら!
後は花が来てくれるのを待つだけね♪

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