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今春の凍死

気候の影響で茶摘みが遅れた今年。。。

歌おじちゃん家の山を降りた平地の畑にある《烏牛早》でも、3月中旬にやっと摘める気配がきた。
例年に比べ、10日から半月くらいの差がある。
しかし、その後も何回か小雪が降った。

早くに姿を現していた茶樹の芽頭は、気温が極端に下がったり雪が降ったりすると
凍死して茶色に枯れてしまう。
芽頭に包まれてその後に成長してくるはずの芽が枯れてしまうから、発芽率も低くなる。
生き残っても、その後なかなか成長しなかったり曲がって発芽したりする。

その姿は製茶するのが嫌になるくらいだったそうで、
その後に発芽する芽がおいしくなるように手入れに力を入れ
茶摘みはほとんどしなかったそうだ。
3月20日、なんとか使えそうな芽で『試しに作ってみた』という
歌おじちゃん家の初摘みの《烏牛早》。

その外形はとても痛々しく、『こういう状態でうまいわけないさ。』
と言われてもまずは飲んでみる・・・おじちゃんの言う通りだった。

もっと暖かい地方から美しくおいしい《烏牛早》が出てきている頃で
非常に高価な相場の時期なのに外形が悪いと評価が低くなって一般市場では売れない。
自分たちでも飲まない売れもしない高価なお茶を作るなら、
その後に伸びてくる芽のために手入れをしながら、時を待つ。


雪が降った後に発芽してくる出始めの芽は、凍死しなかったとしても影響は残る。
そして、何日も摘み進んでいくうちに、後から影響のないきれいな芽が出揃ってくる。


出始めの頃、発芽してまっすぐに伸びてきたとしても、
芽芯は大丈夫でもそれを包んでいた外側の一部が枯れているので、
茶色になっている部分がある芽が多い。
芽のさきっちょやふちのなど、枯れている部分も自然についてくるのだ。
枯れて乾燥している部分は、製茶時の炒茶や篩茶で取れていくので
味わいへの影響は大きくないのだが、見かけは悪くなる。

←凍死影響のあるいろいろな状態。左だけ摘み頃。

しかし同時に、この芽は寒さの中でも生き残った力強い芽。
栄養や甘みがたっぷり含まれたおいしい龍井になる芽でもある。
外形をきれいにしあげるためにこういった芽を避けて摘んだとしたら、
仕上がり量は極端に低くなるし労働力も多くなるから価格も上がってしまう。

商品でも礼品でもなく自分用に毎年予約する人は理解しているから
こういう芽が入っていても気にしないそうだ。
私たちも気にしないよ。だって、おいしいんだもん♪(笑笑)


こういう芽が入っている茶葉とどこかで出会っても、
どうか『焦げてる。』なんて勘違いしないでね!
枯れた部分をくっ付けて逞しく伸びてきた新芽のほうも同時に見てあげてね!
少し曲がっているのはね、硬くなった芽頭を『うんしょ!』って突き破ったからなの!
その茶葉は、初摘みに近いという証拠でもあるよ♪

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