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昨夏の旱魃

05春緑茶、碧螺春も龍井も非常に相場価格が高い。昨年の同時期とは比較にならない。
茶摘みが遅れた上に発芽率が少ないから全体量が少なすぎるのだ。
条件の好い好茶ともなると更に少なくなる。
でも、今年も欲しい人はたくさんいるから市場での価格もますますあがっていく。


今春の発芽率が低い大きな原因は、今春の凍死影響以外にもある。

昨春、ちょうど私が西山にいるときに例年の春にはないような真夏日が来た。
04年は、龍井も碧螺春も早い所で3月の中旬くらいには製茶が始まっていたが、
その後に寒さが戻ってくると発芽は非常にゆっくりになり、
龍井より産量の少ない碧螺春の産地では、日々摘める茶葉が少ないので
家人で間に合うようになり、茶摘み娘たちは去っていった。
その後だった。

4月中頃からどんどん気温は上がり芽はぐんぐん伸び始め、
19日や20日は30℃近くまで気温があがった。
発芽が遅れていた栄養たっぷりの好い芽が一気に成長し、
家人だけでは茶摘みや手入れが間に合わなくなった。
結果、成長しなくていい芽まで一気に成長してしまった。

その時に《白蛇の泉》の周りで摘んで作ったのが《04愛里碧螺春毛尖》!
例年であれば《炒青》の時期なのにまだ芽が多く含まれていて
でも《碧螺春》の基準からは少しはずれるので《碧螺春毛尖》。
価格も味わいも非常に満足度の高いおいしい~お茶でした♪

しかし、伐採も遅れ炒青の茶摘みも間に合わなかったから、
発芽させたくない芽まで発芽してしまい、
蓄えておかなければならない栄養分が取られてしまった。
そうすると茶樹は痩せ気味になるので、次の年は発芽率が自然に少なくなる。
なるほど・・・確かに道理だ。


そこに、追い討ちをかけるように夏の旱魃がきた。
この影響がとても大きい。

蘇州も杭州も昨夏は非常に暑い日が続いた。
約3ヶ月間雨が少なく、8月には翁家山でも40℃を超える日が何日もあった。
そうなると茶樹は痩せていき、次の春の新芽の準備をするのは後回しで
茶樹はまず実に栄養分を蓄えようとする。
緊急事態に備え、子孫を残そうとたくさんの実を作るのだ。
自然に次の年の芽は少なくなるし、全体的に痩せた芽になってしまう。
これも・・・自然の道理だ。


これまでの数年間、各地の夏や秋の畑で実がいっぱいついた茶樹を見てきた。
近くに泉や川や溜め池があったりして水撒きができる環境なら救われるが、
毎日の水撒きなど茶樹の管理は非常に大変そうだった。
そうでない場所の茶樹は異様に実をつけていて、その姿を初めて見たときは
「なんだこの茶樹?こんな時期に実がこんなに?」・・・とても不思議に思った。
けれど、それが自然の姿だった。

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