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19号:雷祭

◆雷の中

明け方から9時頃まで、雷。
雷が落ちる、、、ではない、雷雲の中にいる。。。巨大な和太鼓の中に棲む妖精になった気分。

すぐ横でドカンドカン連打、耳元で花火打ち上げられているみたい。
ドンドンダダーーンッッ、ダンダンドドーーンッッ。
祭りだ祭り、雷祭。


◆「山羊のおんじ」がやってきた

早朝、その雷雨の中、「山羊のおんじ」が鶏とキャベツを届けにやってくる。
あの雷雲の中、どうやって抜けてきたんだ、さすが山人。

昨秋、おとんと私がおんじの山の家に遊びに行った少し後、
野生の猪を捕まえたそう、2匹の犬たちと一緒に。
もう少し早かったら分けてもらえたのに、とおとんがっくり。

昨秋撮ったおんじの写真、プリントして持ってきた、起きて渡せば好かった。
製茶が終わったら、こっちから訪ねて行こう。
山羊たちの放牧時間前に到着するように。
製茶が終わったら、ね。


◆18号:白霧の中で香り動く

18号(静置中):香気、素敵♪
左早い、右2遅め、重い。
茶架移動、大門前、香り動く、家の中に白い霧が入ってきた。
昨日とは違う、気候真逆の条件、これでは香気は弾けられない、でも味はぐわっと来るかもしれない。
しかし、ぁぁ、第2揺青、右5分長かったか、いや、まだ分からない、どっちに転ぶ、、、がんばれ。

おとんの家が霧に包まれる。
しっとりと微風迷い込む霧の中、18号、香り、生まれる。

昼過ぎ、小雨舞う中、殺青始まる。


◆野犬「山吹のミツコ」

子犬が鳴いている。
夕食時、山の上の方で、子犬が悲鳴に近い声で泣いている、二匹。
あの声は、お腹が空いてたまらなく、誰かにご飯をせがんでいる、切ない泣き声。
ぁぁ、たまらない、、、飼い犬ではない、あれは野犬。
おかん犬、多分この長雨で、数日食べ物を探せていないんだ、きっと。
泣き声が近くなってくる、岩の方に来た、歯磨きしながら見にいく。

「山吹のミツコ※」が、岩の上に立ってこっちを見ている。
(※私がそう呼んでいる、黄色い体に3本脚の野犬、数年来の朋友、一定の距離でいつも見つめ合う。)

もしかして?!  
おお、足元に子犬☆ 
ミツコ、おかんになったんだっ♪ おめでとう~~☆
私たちの夕食の匂いがしたんだね、、、でもごめん、あげられない、それがルール。
ここには無いよ、他あたって。
三つ脚のミツコ、子育てがんばって。


◆明日は陽光出るかも

雨、停。
虫たちの声、軽やかに響く。昨夜はシーーーンとしていた。
予報では1週間雨、でもここは高山、時に安渓が一日大雨でもこっちは一日中晴れ、昨日のように。
もしかしたら、明日は陽光でて摘めるかも。


◆18号:紅糖香と雷味

18号、ホン干直前。
なんだ。やたら甘い、濃い香り。
製茶室に甘い濃い紅茶?に似た香り、広げた茶布から来る。
おとんが入ってくる、『うひゃー♪紅糖の香り!!』

ホン干前、品。
うがっっっ(のけぞる)。
びっくらしたー、こりゃ雷だ。頭の中に稲妻走る、ビンタくらったみたい。雷ドカーーーンッッ☆

※この日の画像入りはこちら「雷と霧の中で生まれる」 、合わせて見てねっ♪

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