- 2013-05-19 03:50
- 13春天♪鉄観音
※この記事は「18号: 愛子デー」とペアです!合わせて読んでねっ♪
◆伝統茶ならではの茶守中
夜が明け、大気圧と気温が動き出すと、茶葉の状態も変わっていく。夜明けまでの変化の様子とは違う。
その時々の変化具合から茶葉の動きを察知し、先の気候を読みながら必要であれば適切な場所へ配置を換え、
茶葉が自分で好い動きがしやすいようにコントロールしてあげる。
おとんのこの山の家は、伝統茶作りに欠かせない。
自然素材でできていて、大自然の中に建っている四合院。
季節や時間によって、家の中の各場所それぞれに、気圧・温度・湿度・風向き等々、特徴がある。
人間が寝る場所に適している部屋や、食料保存に適している部屋等、どこもかしこもそれぞれ道理があって、
自然界と共存していて、非常によく出来ているなあ、といつも感心してしまう。
伝統茶は、自然の気候下で、自発醗酵させることが必要だ。そうでないと、伝統茶にはならない。
この山奥の環境も、この自然素材の家も、伝統茶を作るうえで絶対に欠かせない条件のひとつ。
同じ自然環境下であっても、現代作りの製茶所では、伝統茶は作れない。
「ある花香」が起き出している。
ここ、ど~お? いい感じ? お。なんかよさそう♪ おっけー、じゃしばらくここで様子みよう。
いつもは、おとんが寝ている間の夜明けまで私が茶守、夜明けから私が起きるまではおとんが茶守、
私が起きてから殺青までの茶葉が一番動く最後の茶守は私が担当。
17号はおとんの子(!)だけど、配置を提案したら、任せた、だってさ。
◆品14号
雲多、時々陽光あり、18号の晒青まで陽光もって、お願いっっ。
◆生態ニラ園 vs 普通のニラ園
天然野生二代目の韮菜(ニラ)、めちゃくちゃうまい♪
おとん、次もっと増やしといてーーー。『好!』
山で自生している天然野生の韮菜の状態は、大きさも感触もこれとほぼ同じだって。
ぶっとい、ぶ厚い、なのにとても柔らかい、なのにしっかりしている。
この香り、あなたにも、分けて、あげたい♪(笑笑)
実はおとん、天然野生2代目ニラは、2箇所に植えてある。
その違いは、「生態茶園」と「普通の茶園」級よ、違う違う!!!
分かる? この画像↓に2箇所とも写っています。
← 真ん中の石を境に、左側と右側に。
左側(おとんがいる方):自然そのままの状態で手を入れていない、生態ニラ園。(笑笑)
右側(大きい石の右側):おとんが耕して使っている畑、普通のニラ園。
左側はこんな感じ↓いつも食べているやつ。 右側はこんな感じ↓野菜とか植える畑
↑どこにあるか見える? ↑これはすぐ分かる!
あそこ↓にひと塊 ↓こっちは言わなくても
『生態ニラ』と『普通のニラ』、とおとんと私は呼び分けている。
原料はどっちも同じ天然野生、植えた時期も一緒、おまけにこんなお隣同士なのに、
ちょっとした環境の違いで生長具合がまったく違う。当然、香りや味にも差がある。
『生態ニラ』 vs 『普通のニラ』
すごいなあ~、本当にまるで別物だぁ。
『生態茶』と『普通の茶園の』くらい、はっきり違いがある。
この2者で比べると、生態ニラは太くて(親指より太い)大きくて緑が濃くてふんわり柔らかくて活き活き、
畑のニラは小さくて細くて株が小さくて色も褪せた感じ、なのに葉がなんか硬い?
おとんは、右側の畑の『普通のニラ』を食べようとしない。
今はまだ『生態ニラ』があるから、こっちが無くなるまでは目が行かないだろうなぁ。
仕方ない、視覚的なおいしさ程度が、これだけ違うもの。
『生態ニラ』を食べるときはね、まず周りの草を刈るの。。。ほらいたっ♪↓
根は残して、次のために植えておく。どのくらいで、食べられるまで生長するかなあ。
『普通のニラ』って言ったって、『おとんの普通』だから、『一般的には普通じゃない』よ。
そこはお茶と一緒ね♪(笑笑)
だって、天然の野生の二ラよ、そこも鉄観音と同じね、どこにも売ってないし、もう山にも生えてないわよー。
毎年食べているけど、最初食べたときはニラの概念が変わった、「こんなニラがあったなんて♪」。
それしか知らなかったら、私の人生で最高のニラでした。。。あはは!
しかし、こっちを知ってしまったばかりに。。。あ~あ。
一度昇った「おいしい階段」は、決して下りられないのですっ!!!(笑笑)
おとんね、「自分の口に入るもの」には徹底的とも思えるこだわりみたいなものがあって、
いや、おとんのは「こだわり」ではなく「生理的な現象」だ、動物的っていうか、理屈じゃないの本能な感じ、
他のことはあまり気にならないのに、そこだけは揺るがない。
どんな状況下でも変わらず、決してぶれることがない。お茶しかり。
ちなみに、ここから生態茶園も見えるよ。
あの辺り↓、大樹の下に茶樹がいる、ここからじゃ茶樹は見えないけど。後で見に行こう。
おとん、ニラの根植えに夢中(小川の底に生えているニラの根っこを採って、生態ニラ園に移動)。
ほどほどにしといてね~。
◆ニラごはん
あ、焦がした・・・。
◆17号動き早まる
◆生態茶園
こんな感じ、昨秋から何も手入れしていない、ここは自然のまま。
今春は、摘まないほうがいい。 時間あるとき、あらためて撮影に来よう。
◆炒茶準備
そろそろ来る、殺青タイミング。炒茶準備開始。製茶工人に電話&起火。
製茶室、始動準備。
↑ここは今日出番なし。
工人到着。
釜の火力調整。
17号、鍋横で待機。
準備おっけー。鍋内の温度タイミングをみて、、、炒茶スタート。
◆17号炒茶
(ワープ)
終了~。
鍋前の茶葉が触れるところ、水洗い。
◆18号、家に到着
愛子デーの茶葉届きました、はい、ここから忙しくなりますっ! 指揮、入りますっ♪
◆17号くるくる品
18号晒青しながら、包揉中の17号、飲む!
◆「幻の手採(手摘み)」
こんな『手採』の方法、もうどこでもやっていない。
それどころか、『手採(手摘み)』そのものが幻になりつつある。
届いた18号、素晴らしい。
こういう摘み方は、すでに安渓内のどこでも見られなくなってしまった、「幻の採茶法」だ☆
やれる工人も探せなくなってきたし、もし探し出せたとしてもコストが莫大にかかる。
でも、これが私たちの茶葉、「おとんの採茶法」=「究極の手摘み法」♪
これも、伝統茶の条件のひとつ。
←成熟度の好い原料だけ♪
必要なところだけを、熟練した人間が、その目と手の感覚で選んで、きちんと丁寧に摘んでいる。
これが本来の「手摘み」、これが本当の「茶摘み」、これがおとんと私が要求する『採茶』。
現代の「手摘み」は?
うーん・・・あれはおとんと私から見ると「茶摘み」ではない・・・「茶刈り」だ。
現在、安渓内の茶摘の方法は大きく2つ、プラス「例外」。
1.機械(85%程)
2.人手(15%程)
3.例外(2~3家?)
byおとん(安渓茶葉科学研究所の客員製茶専門家)
機械は、5年ほど前の08年頃から始まって、3年程前に急速に広がり、今では安渓内の85%程が機械摘み。
これは、鉄観音の取引相場が急激に暴落した一要因でもある。
日本人ならイメージ付きやすいと思う、ほら、機械でダアアアーーーッって、茶樹の上だけ刈り取っていく方法。
あれは「摘む」ではない、「刈る」だ。
あれなら、人件費は、手摘みの「数十分の一」から「百数十分の一」に抑えられる。
原料の品質はさておき・・・ね。
うぇいうぇいは?
彼も手摘み、機械はまだ導入していない、全て人の手による『手採』。
しっかーーーし!!!
実は、この「うぇいうぇいの手採」も、おとんとわたしから言うと『採茶(茶摘み)』ではない、
あれも「茶刈り」だーッッ!!!
どっちも「刈り」、刈り刈り刈り。
「機械」か「人手」か、その違いだけ。
すでに「茶摘み」そのものが、幻になってしまった・・・。
そして「3.例外」というのが、私たちの摘み方、『おとんの採茶法』☆
これが本来の『採茶(茶摘み)』、本当の『手採(手摘み)』、伝統的な鉄観音の原料の採取法だ。
おとんと私が作る茶葉は、全てこの茶摘み法♪
※「2~3家」というのは、私達も含めて。せめてそのくらいはどこかでやっていて欲しい、という
おとんの希望的観測数。実際には、おとんでも、今では聞いたことがないし、見たこともないそうだ。
観光・撮影・イベント等のデモンストレーションは、数に含まず。
すでに、『手採(手摘み)』の概念も変わってしまった・・・。
今、市場で『手採』『手工採』と表現されているのは、多くが、この人の手による「茶刈り」のこと。
機械を使っていない、という意であって、私たちの茶葉のような本当の伝統的な『手採』をしているわけではない。
しかし、それを多くの場所では、今、『伝統法』『手採』『手工』と表現している。
この「茶刈り」=『うぇいうぇいの手採法』と、『おとんの手採法』とでは、例え同じ地点で摘んでも、
原料の標準はまったく違う。。。月とすっぽん。
しっっかーーーしっ!!!
その「人手の茶刈り」=「うぇいうぇいの手採法」でも!!!
「機械の茶刈り」に比べれば、これまた比べ物にならないくらい程、原料標準は好いっ☆
しかし、こういう摘み方をしている農家さえ、すでに安渓内で15%程になってしまった。
程なく、その姿も消えるだろう。
茶葉の産業化が未曾有のスピードで進む中、うぇいうぇい、がんばって欲しい。
◆現代の『手摘み』=「茶刈り」(byおとん&愛子)
うぇいうぇいチームは、どう摘んでいるか?
うん、ちょっとこっち来て。(家の前の茶園に移動)
こうワシッと掴んで、、、ザクッと切る。 ん?なにかに似てる、、、あ、ニラの収穫だ!(笑笑)
ね、「摘む」ではない、これは「刈り取り」。
余分な長い茎も、未成熟なのも、老化したのも、葉が切れても、お構いなし。
仕方ないのよ、とにかく低コストで質より量を要求されている(取引市場から)のだから。
もしも私たちの茶葉みたいに摘んでいたら、茶摘みのこの段階だけで、すでに5~10倍の人件費がかかる。
この後待っている製茶工人にかかる人件費は、その茶摘み工人全体分より、更に何倍もかかる。
(そうなの、、、私たちのような本当の伝統茶を、今現在作るためには、そのくらいコストがかかるの。)
茎?いいの、長いの入っていても、だって後で全部取るから、流通している茶葉に茎はないでしょ?
老葉?未成熟?いいの、仕上がった後で篩いにかけるから、綺麗に揃ったところだけ後で抜き出せばいい。
どっちも製品になれば分からない、包装さえしちゃえば普通の消費者には分からない分からない。
それにね、このうぇいうぇいの方法「手刈り」でも、機械で刈るよりず~~~っと原料が好い、雲泥の差♪
機械刈りの原料は・・・んー、言いたくない。あ、でもひとつだけ。
人件費は「手刈り」の数十分の一から百数十分の一位で収まる。
ということで、やりなおし☆
現在、安渓内の茶摘の方法は大きくわけて3つ。現代法2つ、伝統法1つ。
1.現代法:機械の茶刈り(85%程)
2.現代法:人手の茶刈り(15%程 ※現在巷で言われている『伝統法』『手摘み』がこれ)
3.伝統法:茶摘み(2~3家=私達も含む。せめてもの希望的観測数byおとん)
◆天然野生2代目金柑&手工草刈
金柑のこの話、覚えている人いるかな~♪ ↓大きいのは、引越ししてきた天然野生樹☆
『もうすぐこの斜面ぜーんぶ、愛子の金柑が生る~♪ うーれーしっ♪』byおとん
次の瞬間、おとんの笑顔が消える。 まずい、、、ぁぁ、始まってしまった、草刈。(詳しくはこちら!
)
草刈機があればなぁ、、、と思うのは、日本人の発想。
ところ変われば事情も変わる、ここでは誰もそんなもの見たことも聞いたこともない、そういう土地。
家周りだって畑だって茶園だって、草刈もすべて人力、こういうのが本当の『手工』。
放っておく、、、下手に途中でやめさせるとおとん気になって眠れない → 翌日の製茶に影響。
◆18号:晒青中
おや? あはははははーーーー♪
この葉がまだ芽だったころ、穴の開いた老葉が飛んできて、投げ輪のようにスポッと芽にはまって、
そのまま生長した!
これ↓が究極の茶摘法☆ 「茶刈り」だとこんな感じ↓
晒青終了間近。 揺青準備。
◆18号:第一揺青開始
◆17号:包揉完了
美しい、こんな茶葉の外形も、今では見られなくなってきた。。。ちょっといただく♪
最終定形スタート。あとはおとんと私が引き継ぐ。 お疲れさま~。
◆18号:第二揺青
◆17号:定形終了&ホン干準備
◆18号:揺青終了&静置散発開始
◆17号:ホン干前品茶
◆停電
セーフ☆ 17号のホン干、完了した後!!! 好かったあああーーー♪
寝よ。
茶葉はあそこ↓ 私の部屋はあそこ↓
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