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最後の山の夜

この空気の中に居られるのも、今夜が最後。
ここを離れることが、寂しい。

屋外で洗面をし、池の横で足湯しながら、夜の中に座り、夜を眺めている。
水の音、樹々の囁き、星の光、月の明かり、虫たちの音色、大気の流れ、 闇の香りたち。。。

どのくらいそうしているのだろう。
永遠にこのままと感じるくらい、何も感じなくなる。
表現できない、とても好い状態だ。

おじいやおとんの小さい頃は、どんな夜だっただろう。
きっと、もっともっと多くの音が聞こえ、たくさんの香りがしていたことだろう。
延々に続く森林たちに囲まれ、見上げた大樹の隙間から見える月は、どんな風に見えただろう。
蝋燭が貴重だった時代、漆黒の夜に、どれだけたくさんの星星たちが降り注いでいただろう。
虎や鷲、イノシシや鳥たち、、、闇に眠る野生動物たちの息づかいは、どれだけ近くに聞こえていただろう。
その頃の闇は、どんな香りだっただろう。。。

 

昼も夜も、人の気配がないこの空間に、ひとりでいるのがとても好きだ。
一日中、誰と話すこともなく、自然の中にいる。
満ち足りている。
人工音がない世界。 
心地が好い。
体がよく動いている。
自分が自然体でいるのを感じる。
そんな時、私はどんな表情をしているのだろう。

明日になれば、変わってしまう。
「この香りたち」も、「この音たち」も、そして「この感覚たち」も、離れてしまう。
見えるもの、聞こえるもの、香ってくるもの、触れるもの。。。全てに雑音が入ってくる。

この場所を離れる前の夜は、いつも寂しく感じる。
明日、この秋のお茶たちと一緒に、山を下りる。
ここを離れたら、このお茶たちはどんな風に感じるだろう。

14秋。
ありがとうございました。
大変贅沢な時間でした。

 

どうか再びこの世界に戻って来られますように。。。、晩安っっ☆

Comments:2

三五郎 2014-11-04 (火) 16:20

おとんがいない製茶ご苦労様でした。
体力・気力と大変だったと思います、
でもその分 見返りとして 大きな収穫もあったようですね。

まだ 作業は続きますが、お体には気をつけて、
品茶会でのお土産話と今秋の茶葉たちを楽しみにしてます。

愛子 2014-11-09 (日) 01:54

三五郎さん!
ありがとうございますー♪

あの日々は夢か現だったのだろうか。。。と思ってしまうほど、外界は別世界ですぅ~。(苦笑)
山から一歩離れると、めまぐるしく喧騒の中を駆けまわって準備を整え、作業作業作業、、、。
でも、これも製茶の一部ですもの、絶対に手が抜けません☆

ああーーっっ、お話したいこと今秋も盛りだくさん!
お茶葉たちは素晴らしく応えてくれて、涙が出そうです♪

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